連合と「労務費の価格転嫁が確実に行われ、賃上げに向けた適正な原資が確保されるよう協力して取り組む」とした共同宣言を締結
当協会は、3月12日、日本労働組合総連合会(連合)との間で、「派遣・有期雇用労働者が安心して働ける環境整備、すべての働く人の持続的な賃上げの実現」に向けた共同宣言を締結しました。(共同宣言はこちらから)
連合とは、派遣・有期雇用労働者の雇用に関して、2010年、16年、20年~23年の6回にわたり共同宣言を締結しており、今回が7回目となります。このほか、長時間労働の是正に向けた共同宣言も19年に締結しています。
今回の共同宣言では、「超少子・高齢化の進展にともなう生産年齢人口の減少により、雇用・労働環境が大きく変化する中、高齢者や女性、障がい者などの就業促進、育児・介護に携わる人々をはじめとしたすべての労働者の処遇改善など、安全・安心で、多様な働き方を実現する就業環境の整備と人への投資の重要性は一層増している」との共同認識のもとに、
・持続的な賃上げの実現のため、「労務費の価格転嫁」による賃上げの適正な原資確保
・改正労働者派遣法等の法令順守の徹底
・健全な労使関係のもとでの派遣・有期雇用労働者の雇用の安定と均等・均衡処遇の実現
・労働力の需給調整という重要な社会的機能を担うBPO・派遣業界の健全な運営
・人への投資による雇用のミスマッチ解消やキャリア形成支援
などにより、派遣・有期雇用労働者が安心して働くことができる環境を不断に整備していくことが重要である、とされており、当協会と連合は、今後も、相互の対話を深めつつ、それぞれの組織でまたは共同して、派遣・有期雇用労働者の課題解決に取り組んでいくこととしています。
今回の会合には、当協会から清水会長はじめ理事等8人、連合からは清水事務局長ほか局長5人が出席し、当協会からは請負・派遣事業の業況、派遣・請負労働者の賃金引上げ等に関する国への要望事項、第1期中期事業計画の進捗状況などについて、連合からは雇用安定・処遇改善等に向けた取り組み、ジェンダー平等の推進、ハラスメント禁止に向けた取り組み、フェアワーク推進局のフリーランス、外国人、若者の取り組みなどについて報告が行われました。
また、その後の意見交換では、「労務費の価格転嫁」に関する現状と課題について、意見が交わされるとともに、まとめとして、当協会の清水会長からは、働く人の賃金引上げのため、スキルアップへの取り組み含め協会として様々な取り組みを進めていくとの発言が、連合の清水事務局長からは、働き方の多様化が進む中で、働く方々が自らの働き方を選んでいける世の中となるよう取り組んでいきたいとの発言がありました。
当協会は、連合のほか、日本経営者団体連合会(経団連)などの経済団体とも積極的な意見交換の場を持っており、当業界と関わりの深い関係団体と引き続き密接に連携していくことにより、当業界の健全な発展を目指してまいります。