ご挨拶
一般社団法人 日本生産技能労務協会会長青木 秀登
日本生産技能労務協会は、平成30年12月18日に創立30周年を迎えました。この記念すべき30年という節目の年を迎えることができましたのも、これまで、さまざまな形でご支援いただきました会員企業の皆様、諸先輩方、厚生労働省はじめ関係者の皆様のおかげです、厚く御礼申し上げます。
当初は、製造請負業界の発展を願って志高い17社によって設立され、資金的にも人的にも厳しい状況であったと聞いております。
それから30年の間、たくさんの出来事がありました。製造派遣解禁、偽装請負問題、技能協とJMOAとの統合、厚生労働省委託事業である製造請負優良適正事業者認定制度(GJ認定制度)の創設、労働政策審議会への業界代表としての参加、連合との共同宣言…それぞれに携わった方々の思いと汗があり、その積み重ねで今日の協会が築かれました。ここまで育んでくださった方々に、改めて感謝申し上げたいと思います。
30周年の大きな節目を迎えて、私たちは創立当初の想いを忘れることなく、引き続き誰もが生き生きと誇りを持って、能力を最大限に発揮して働き続けられるよう、多様な就業機会を創出していきます。働く方に寄り添って、すべての人にディーセントワークを提供できる社会の実現のために関係者の皆様と緊密に連携してまいります。
社会的責任がますます求められる中、一億総活躍社会の一翼を担う協会として、会員の皆様とともに、製造請負・派遣業界の健全な発展を推進し、わが国の持続的な成長に貢献してまいりたいと存じます。今後ともより一層のご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
一般社団法人 日本生産技能労務協会 理事長平尾 隆志
日本生産技能労務協会は、平成元年に「日本構内請負協議会」として結成され、その後、平成12年に社団法人日本生産技能労務協会に移行、平成21年には日本製造アウトソーシング協会(JMOA)と合併統合、現在は一般社団法人として活動し、平成30年12月に創立30年目を迎えました。
この間、製造請負・派遣事業の適正かつ健全な運営を図り、業界で働く労働者の雇用の安定と処遇の向上、さらには、日本のものづくり産業の発展に寄与するために活動してまいりました。これまで多くの関係各位のご指導とご支援をいただき、心より厚く感謝申し上げます。
現在、派遣法をはじめ労働法制も大きな変革期にあり、「働き方改革」においては、同一労働同一賃金の実現や長時間労働の是正などが取り上げられ、少子高齢化の進展に伴い、労働力人口が大きく減少することを考えれば、女性や高齢者そして外国人労働者の活用など多様な人材の確保と育成は、対処すべき最重要課題です。さらに今後は、世界的な「第4次産業革命」でAIやIoTそしてロボットなどの進展で、生産現場も大きく変わろうとしています。
このような環境の変化に対応し、働く人が生き生きと誇りを持って働ける機会を提供し、その能力を最大限に発揮することを通じて、活力ある社会の実現に貢献するとともに、我が国のものづくりの発展に大きな役割を果たしていけるよう、今後とも、多くの関係者と連携し、会員の皆様と共に健全な発展を推進してまいります。
青木会長をはじめ、貴協会の皆様方には、日頃から厚生労働行政に格別の御理解と御協力を賜り、厚く御礼申し上げます。また、貴協会が創立以来30年にわたり、製造現場における労働者の就業の安定や技能の向上等、様々な活動を通じて業界の発展に寄与されたことに深く敬意を表します。
さて、我が国は、少子高齢化による構造的な問題や、イノベーションの欠如による生産性向上の低迷などの状況に置かれており、これらに対応するため、政府では、誰もが生きがいを持って、能力を最大限発揮できる社会を目指し、働き方改革を推進しており、昨年6月に関連法案が国会で成立いたしました。この働き方改革を真に実現するためには、企業の現場で労使が必要な取組の実施に向け、真摯に話し合うことが大切ですが、企業の課題も様々であり、その解決を含め、皆様方には現場の取組の推進役を担っていただくことを期待しております。
結びに、貴協会の益々の御発展と、会員の皆様方の御活躍を心からお祈り申し上げますとともに、厚生労働行政の推進に対しましても一層の御協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。